カメラオタクのテンション↑↑!理系の研究室にはあのメーカーの機材が…

どうも、ニート博士です。

訳あって、某大大学院の研究室でバイトしてます。

僕はいわゆるカメラオタなのですが、普段何気なく触っている研究室の機器たちにも改めて見るとカメラ(で有名な)メーカーの品が結構たくさんあるよなぁ…と思い、今回ちらっとご紹介することにしました。

(いわゆる「理系」な人にとっては当たり前すぎるかもしれませんが…)

いろいろあるよ♪光学機器メーカーの研究用機材

顕微鏡といえば…

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Olympus!

これは結構有名でしょうかね。カメラメーカーとしても有名なオリンパスですが、顕微鏡でおよそ40%と世界トップのシェアを持っています。教育用からごく専門的な用途のものまで、創業以来いろいろな顕微鏡やその他の理化学・医療機器を作っています。胃カメラなんかは、ほぼ市場独占状態だそうです。

webサイトもカメラのサイトとは別サイトがあります(以下の企業も同じ)。
Olympusの理化学機器のサイト

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ちなみに、この顕微鏡に取り付けられているのが…今時フィルムカメラ!

研究用途では「フィルムの写真にはフィルムでしか出せない味が…」みたいなことは全く関係なく、撮った画像をその場で確認できる方が明らかにアドバンテージがあるので、フィルムでの撮影システムは徐々に一種の文化遺産になりつつあります。

僕のいる研究室でも、このシステムで誰かが写真を撮っているのをまだ見たことがありません。検鏡像をデジタルでモニターに出力しながら撮影できるシステムも他に何台かあり、今回撮影できませんでしたが、そちらも全てオリンパス製。

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いわゆる対物レンズです。

研究用途で使用される本格的な顕微鏡になると、こういう対物レンズも一本一本買えるんです。ほら、レンズ交換式カメラに目がないあなた、今ちょっと疼いたでしょ(笑)

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こちらは実体顕微鏡。それもかなり古い型です。

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なにこの接眼レンズのロゴ、超かっこいいんですけどー!!

こういうレンズの玉の形をモチーフにしたロゴは、少し古い時代には各光学機器メーカーでよく見られました。今でもFUJIFILMの”FUJINON LENS SYSTEM”のロゴとか、ZEISSの青バッジとかはレンズの玉がモチーフになっていますね。

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そして、上の写真で蔓のように伸びていたこちらの光源装置は、一眼レフの世界でCanonとシェアを二分するNikon製。ニコンも顕微鏡など、光学装置・映像機器全般いろいろなものを作っています。

変わったところでは宝石鑑定用のルーペなんてものも。「ニコンの10✕ルーペ」といえば、宝石業界ではひとつのスタンダードになっているようです。

Nikonユーザーの皆さん、Nikon製のルーペとか、ひとついかがっすか??

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ちょっと変わったところだと、こちらはUVイルミネーターにかぶせるボックス。

…意味が分かりませんね^^;簡単に言うと、下から紫外線を当てる装置(UVイルミネーター)の上にカポッと被せて、周りの光を遮りつつ、紫外線で光っている状態の試料を撮影する装置。この箱はカメラメーカー製ではありませんが…上に取り付けられているカメラを見ると、

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こんなところにもオリンパス。コンパクトデジタルカメラのSTYLUSシリーズです。このセットを買うと同梱されて来ます。専用のマウントアダプターで接続して使います。

そして…

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キター!

みなさん、Leicaですよライカ!!

これは「クリオスタット(クライオスタット)」と言って、カチコチに凍らせた試料(人体・生物の組織などを切り出したもの)をごく薄く切る(切片にする)ために用いる装置です。

庫内は-15℃とか-20℃とか正確に温度調整ができ、超精密に(20μmとか)切片の厚みをコントロールすることができます。僕もたまに使いますが、庫内温度が1℃高すぎ/低すぎでもうまく切れないことがあります。

資料があまりなかったので正確には分からないのですが、ライカはクリオスタットのシェアでおそらく世界トップです(検索してもほとんどライカ製のものしか引っかからない)。

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そしてこちらが、ライカの実体顕微鏡!

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接眼レンズ。「コーティングが赤だぁ!」とか言ってはしゃいでみたり。

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こちらが対物レンズ。

レンズに表記されている”PLAN”って?

ここでちょっとウンチクを。

先ほどのオリンパスの顕微鏡の対物レンズにもSPlanと表記されてましたが、この”PLAN”にはどんな意味があるのでしょう?カメラオタとしては気になるところです。

像面湾曲を補正したものはレンズの名前にPlan(プラン)と付いていてPlanApo、PlanFluorなどと表記されている(Wikipedia)。

専門用語出てきちゃいました。像面湾曲って何でしょう?

像面湾曲とは、像の中心と像の周辺でピントの位置が異なる(=像面が平坦でない)ことを指します。

分かりやすくたとえるなら、新聞紙をすごく平面な床にピッタリと貼り付け、それを正確に真上から(レンズの光軸が地面と垂直になるように)カメラで撮影したとします。このとき、新聞紙の真ん中にピントを合わせたのに端の方ではきっちりピントが合っていなければ、使用したレンズの「像面が湾曲」しています。

…そんな撮影しねーよって?

ごもっとっもです(笑)像面湾曲は、普通に人物を撮ったり花を撮ったりする分にはあまり問題になりません。

ただこれが顕微鏡、特にプレパラートを使う透過型の顕微鏡の場合だと大問題でして、例えば視野の中であっちの細胞とこっちの細胞を比較する…というような時に片方がボケていたら、非常に使い辛いわけです。

なので顕微鏡の対物レンズには、カメラのレンズと比べて像面平坦性を重視した設計のものが多いのです。

ついでに、上の写真のライカの対物レンズのPLANAPOの”APO”の方…これは「レンズ沼」の住民なら分かるのではないでしょうか(笑)そう、アポクロマートのAPO、いわゆる色消しレンズです。光が普通のガラスを通るときは、色によって屈折する角度が異なるため結像位置がずれたりするのですが、それを、なんやかや工夫を凝らして修正したレンズです。カメラ用のレンズだと、この「APO」がついているのはだいたい、デラ高いレンズですよね。

ちなみにこの顕微鏡の対物レンズ、1個でサクッと20万円くらいだそうです^^;

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オマケ。ノベルティグッズの類でしょうが、僕がひそかに欲しいボールペンです(笑)

Zeissも実は、顕微鏡やCTスキャナなど最先端の理化学機器の超名門なのです。

カメラ事業は多くのメーカーに取って、1事業部門に過ぎない

さて、カメラオタクが普段バイトをしている研究室で光学メーカーのロゴの付いた機器たちに萌え萌えする…という、ホントにどうしようもない内容の今回の記事ですが^^;

今回の僕が言いたいのは、「カメラしか作ってないメーカーなんて、ほぼ皆無ですよ」って事。

やれF社は化粧品まで作ってるじゃないか、とか、P社は家電メーカーであってカメラメーカーでない、とか言う方をたまに見かけますが、こういう議論はハッキリ言って超ナンセンスです。本当にカメラしか作ってないのって、有名なところだとそれこそハッセルブラッドくらいでしょうかね。

同様の理由で、カメラとしてのシェアが低いことと企業としての体力なんかも、実はあんまり関係ないことが分かります。

例えば、オリンパスの例。

事業分野別にみたオリンパスグループの売上比率は、医療が73.0%、科学が13.6%、映像が11.0%など(2015年3月期[1])(オリンパスのHPより抜粋)

ほらね、OM-Dシリーズの売上がどうのこうの、で企業としての先行きがどうかなるなんてこと、100%ありえません。まぁ、京セラさんのようにカメラ部門を畳んじまう…というケースもなくはないのですが。

それからライカが高いだけのブランド品で、実は技術的には…みたいな事を言う人もいますが、これもとんでもない(価格にだいぶブランド料が乗ってるのは事実だと思いますが)。

ライカもツァイスも、昔も今も時代の最先端を行く技術を持った一流の「機器メーカー」には違いありません。共にとんでもなく高い加工技術や光学技術、数々の特許を持っています。

そしてカメラ部門の売上全体に占める割合は、恐らく両者とも微々たるモノでしょう。ツァイスなんか、最初から主幹は顕微鏡でしたからね。では何故これらのメーカーはカメラを作り続けるのか?

カメラ事業は目立ちます。凄い性能のカメラやレンズが発売されたとなれば、いい歳した世の大人たちのかなりの人数が色めき立ちます。カメラ事業は多くのメーカーにとって、そういう「技術力を誇示し、人々の注目を集める」役割を担っていると考えられます。

まとめると

まぁだから、何が言いたいかというと、そんなタクティクスに踊らされてないで、みんな惚れたカメラを楽しく使おうや…という事です★

また、普段見ない「カメラメーカーのお仕事」が、皆さんの関心に触れればいいな、と思います。

(ニート博士)

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