沖縄にも紅葉する樹がある…!?

 

紅葉(こうよう)

県外から沖縄に移住してきた方にとって、故郷が恋しくさせるものの一つ。そして沖縄から県外に出たことがあまりない方にとっては、憧れるものの一つかもしれません。

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イチョウ並木(東京都八王子、12月)
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モミジ(東京八王子、12月)

身を切るような晩秋の空気も、晴れ渡った空をバックにして映える紅葉があればこそ。

…で、沖縄に紅葉はないのか?

モミジの仲間はある

沖縄にも実は、モミジ(カエデ)の仲間が分布していたりします。

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クスノハカエデ

ただし、「人の手」に喩えられる、いわゆるモミジの葉(掌状深裂)とは全くもって葉の形が違います。葉質も硬く、どちらかというと観葉植物のベンジャミンのような感じ。

ただし葉柄はひょろっと細くて硬くて長く、その辺を見ると「ああカエデの仲間だな」って思います。

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カエデなので、カエデ特有の風に舞い散る果実ができます。

クスノハカエデは熱帯性のカエデの仲間で、日本だと沖縄にしかありません。

で、肝心の紅葉ですが、クスノハカエデは紅葉しません。それどころか一年中青々とした葉を茂らせる常緑樹です。

部分的に紅くなる樹ならある

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ホルトノキ(沖縄、3月)

ホルトノキは沖縄の街中にきわめて多い(ガジュマルと2強?)街路樹ですが、一年中少しずつ古い葉を落とします。で、落ちる前の葉は紅く染まります。

余談ですが、ホルトノキには夏場は「セミのなる樹」といいたくなるほどセミがつきます。

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…えっ、イマイチですって?

葉が真っ赤になる樹もある

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ハゼノキ(沖縄、2月)

ハゼノキなどは、かなり真っ赤に紅葉します。緑の多い冬の沖縄の冬の林の中でもひときわその存在を主張します。

ハゼノキはウルシの仲間なので、ひとによってはかぶれる可能性もあり注意が必要です。

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ちなみにハゼノキは本来落葉樹ですが、温暖な沖縄では上の写真のように前年の葉が落ち切らないまま新芽が出て来る、なんて光景も見られます。

個人的に、沖縄の紅葉の「真打ち」だと思うのがこちらの樹。

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モモタマナ(コバテイシ)(沖縄、2月)

あんまり注目されませんが、めちゃくちゃ綺麗だと思うんですよねー。こちらは今年2月、大寒波で沖縄にみぞれが降った少し後のもの。

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葉っぱも大きく、結構複雑な色に紅葉します。

モモタマナは沖縄の言葉で「クワディーサー」と呼ばれ、もともと海岸に多い植物ですが、大変良い木陰を提供してくれるので、沖縄では公園や学校の校庭などあちこちに植えられています。

紅葉に関しては、分からないことも多い

今年の2月の記事に詳しく書きましたが、植物の紅葉に関してはまだよく分かっていないことが結構あります。

紅葉の色は、赤なら「アントシアニン」、つまり多くの赤〜紫〜青の花や紫キャベツ、赤系ブドウや紅芋などに含まれている色素の色です。

アントシアニンは植物の細胞を紫外線から守る役割を担っています。葉の場合だと、葉緑体に含まれる「クロロフィル」を分解したものを原料にして作られます。

しかし、アントシアニンの合成は植物にとって結構大きなコストがかかるそうで、なぜ「これから捨ててしまう葉」にわざわざアントシアニンを作るのか、よく分かっていないということです。

…というような内容を

今朝のラジオで5分くらいの尺でしゃべりました。

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ニート博士とRBCの仲村アナ

「ロケ車の入る駐車スペースからマイクの届く範囲で季節の植物の実物を見ながら」という無茶振りご要望もあり、けっこう場所とネタの選定には苦労しました。

しかし、新人ながら抜群の取材力と構成力を持つ(これは本当)仲村アナのおかげで、すんなり番組にまとめることができました。

そして、前日の夜懐中電灯で照らしながら下見している時、「探し物っすか?大丈夫っすか?」と声を掛けてくれた男子高校生の集団、ならびにお巡りさん、本当は朝閉まっているはずの公園のチェーンを開けてくださった管理人の方、あなた方の親切は忘れん!!

というわけでありがとうございました。

ネイチャーツアーやってます!

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